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旧IEはもう無視していいの? ターゲットユーザーを考えて冷静に判断しよう

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Web制作をしていく上で、ブラウザ対応というのはなかなかやっかいな問題だったりします。コーダーやエンジニアにとくに嫌われているのは旧Ver.のInternet Explorer(以下IE)です。W3C勧告に沿わない独自拡張をしていたり、それだけならまだしも仕様通りに動かないこともしばしばという厄介者なのです。
さて、そんなインターネット業界の憎しみ、恨みを一身に背負ったIEですが、最近ではGoogleの提供するChromeがシェアを伸ばしたり、Web閲覧環境がPCからスマートフォンへ移行しつつあったりで少しずつ存在感を薄くしています。
先日も、IEを壮絶にdisるこんな記事が話題になっていました。
実は2014年に終結していた?–ブラウザ戦争の現状をおさらい – ZDNet Japan(外部サイト)
この記事によると、PCにおけるChromeのシェアは20.6%にも達したそう。5人に1人がChromeユーザーなんですね。すごい。2014年初頭では16.4%だそうなので、順調にシェアを伸ばしています。
一方、我らがIEはどう評されているかというと、『未だに尊敬を得られず』『未だに開発者から敬遠されている』などなどひどい言われようです。IEたんかわいそす。
こういう記事が話題になりますと「時代はスマホファーストだし、IEとかもう無視していいんじゃね」という声が上がることもあるでしょう。開発・制作の発言力が強い会社であればそのまま通ってしまうこともあるかもしれません。
では、本当にIEはもう無視をして大丈夫なのでしょうか?
とりあえず、慌てず騒がずブラウザシェアを確認してみましょう。
WebブラウザシェアランキングTOP10[日本国内・世界] | 株式会社 ウェブレッジ
10位までにランクインしているIEシリーズの数値を抜粋します。
1位 Internet Explorer 11.0 31.49%
5位 Internet Explorer 9.0 4.21%
6位 Internet Explorer 8.0 3.74%
7位 Internet Explorer 10.0 2.72%
うーん、案外がんばっていますね、IE。IE11ではだいぶ改善されているので、制作・開発において特別にしんどい対応は不要かと思いますが、IE8がまだ4%弱も…。いやはやいやはや。
「4%ぐらいなら切ってもかまわん!」という男らしい対応もありっていえばありなのですが、業種によってはブラウザシェア以上の影響を受けてしまうかもしれません。一度冷静になって検討をすることをオススメします。
なぜかといえば、旧IEユーザーは以下のような属性だと考えられるからです。
・会社員。社内システムが旧IE仕様で作り込まれてしまっているため、ブラウザのアップデートができない。
・年齢高め。「ブラウザ」と聞いても何のことかわからない。PCを購入したときのまま使っている。
まず、前者は一定以上の規模の会社ではざらに発生している問題かと思われます。業務用に専用システムを複数開発してしまっているため、ブラウザを更新するとそれに紐付いて無数の改修が発生し、膨大なコストになってしまうという。
そうしたビジネスユーザーが主要顧客であるのなら、旧IEへの対応をやめてしまうという選択はありえません。多くの機械損失を生んでしまうでしょう。
次に後者。いわゆるITリテラシーが低めな方たちです。こうした方たちは非常に素直な行動を取ってくれるため、広告への反応率が高かったり、CVRも高かったりします。ありがたい顧客層ですね。もし、比較的高齢の方をターゲットにした商材を扱っているのなら、旧IEへの対応は欠かせないでしょう。
繰り返しになりますが、旧IEへの対応をすべきかどうかの判断はビジネスによって異なります。「ターゲットユーザーのイメージ」と、「自社サイトに訪問しているユーザーのブラウザシェア」の2点を確認し、冷静な判断をしたいところです。
くれぐれも、「IE対応なんかやってられるかー!」と勢いだけで決めてしまわないようご注意ください。
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この記事を書いた人

岡崎良徳

岡崎良徳

株式会社ユナイテッドリバーズの取締役兼CMO。口だけではなく手も出すSEOコンサルです。
ビジネスキャリア:年商100億円規模の家電系ECのサイト責任者兼AV・PCバイヤー→新卒求人媒体の法人営業→地域情報CGMの事業責任者→現職。
幅広い経験から最適な提案を導き出します。

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