3PAS(スリーパス/第三者配信)とは、「3rd Party Ad Serving」の略で、一般的にサードパスやスリーパスと呼ばれる。広義としては、アドサーバーを通じて第三者が広告を管理することであり、アドネットワークやDSPも第三者配信と解釈されている。狭義としては、広告の配信と効果測定を一元管理して行うアドサーバー自体のことを指す。
DSPやアドエクスチェンジと違い、3PASには販売機能や配信のオプティマイズ機能などはないが、他にはない大きな特徴が2つある。1つは、3PASのサーバーに広告のデータを入稿することで、複数のサイトへ個別に入稿する手間を省くことができ、データの差し替えなども簡単に行える。もう1つは、広告の配信サーバから掲載サイトまで一元管理できるため、複数のサイトを横断して効果測定やユーザーの広告接触経路を統合的にトラッキングできる点にある。
この2つの特徴により、3PASを利用する広告主は、適正な予算バランスと広告表現が容易に行えほか、接触経路を統合的に把握することで、広告を配信するターゲットが絞りやすくなり、広告予算を最適にコントロールすることが可能となる。また、3PASのサーバを経由することで、ビデオ広告やインタラクティブ広告など、クリエイティブな広告表現をサイトの制限を超えて操作することができる。