WEBコンサルタント『サーチサポーター』の代表、敷田憲司です。
誘導ページ(ドアウェイページ)ってご存知ですか?
Googleは誘導ページ(Doorway Page:ドアウェイページ)を、「特定の検索キーワードで検索結果の上位に表示されることを目的に作成されたサイトまたはページ」と定義しています。
誘導ページの例としては、次のようなものが挙げられます。
- 特定の地域や都市を対象としたドメイン名やページを複数持ち、それらのドメインから 1 つのページにユーザーを誘導するもの
- サイト内の有用なコンテンツや関連性の高いコンテンツにユーザーを案内することを目的として生成されたページ
- サイト内における階層が明確に定義されていないため構造としては検索結果の一覧に近い、内容が類似する複数のページ
Googleはこの誘導ページに対処するべく、アルゴリズムを近々更新することをウェブマスター向け公式ブログで発表しました。
Google ウェブマスター向け公式ブログ: 誘導ページについて、品質に関するガイドラインを更新しました | Google ウェブマスター向け公式ブログ
今回はこの誘導ページについてのまとめ、及び対策方法についてお話します。
多くのアフィリエイトサイト、サテライトサイトは終了
誘導ページとは、特定の同じページに誘導するためのページや、検索エンジン対策のためだけにある、類似する複数のページのことを指します。
アフィリエイトサイト、サテライトサイトと言えばイメージがつきやすいでしょうか。
(※ 以下のページに「誘導ページ」の具体的な説明が掲載されています。)
誘導ページ(Doorway Page)はガイドライン違反です | Google ウェブマスター向け公式ブログ
例1:品質の低いコンテンツに、ある特定のサイトへのリンクを追加しただけのブログを複数作り、ユーザーを誘導しているケース
例2:地名以外ほぼ同一の誘導ページを大量に生成しているケース
例を見ていただければ分かるように、こういったサイトはアフィリエイトサイトやサテライトサイトに多く見られます。
Googleではあくまでユーザーにとって、そのページを訪れる価値があるのかという観点で判断を行っていますし、こういった検索エンジンからのユーザーを誘導するだけのために作られた固有で価値を持たないページはガイドライン違反とみなされるのです。
但し、「多くのアフィリエイトサイト、サテライトサイトは終了」と書きましたが、全滅というわけではありません。
Googleではあくまでユーザーにとってそのページを訪れる価値があるのかという観点で判断を行っているので、アフィリエイトサイトやサテライトサイトであっても、ユーザーにとって固有で価値を持つページであれば今回のアップデートの対象からは外れます。
では、完全に対象となりえるページがある場合や、対象になりそうかどうか微妙なページがある場合はどうすればよいでしょうか?
それは今回の判断基準が答えとなります。
つまり、ユーザーにとって「固有で価値を持つページ」に作り替えればよいのです。
「固有で価値を持つページ」とはどんなページか?
では、具体的な例を実際に挙げてみます。
・例その1:『トリップアドバイザー』
http://www.tripadvisor.jp/Attractions-g1066455-Activities-Setagaya_Tokyo_Tokyo_Prefecture_Kanto.html
上記は『トリップアドバイザー』の「世田谷区の観光ページ」です。
ご覧の通り、エリア情報がとても充実しており、その他のページと比べても地名以外ほぼ同一の誘導ページなどはありません。
「固有で価値を持つページである」と言えます。
・例その2:『Rettyグルメ』
http://retty.me/area/PRE13/ARE8/
上記は『Rettyグルメ』の「世田谷区グルメのページ」です。
ページ上部に、しっかりとエリアに関するテキスト(説明文)が記述されています。
また、店名、写真だけの羅列ではなく、最寄り駅、料理の種類、値段の相場、口コミ件数、口コミの抜粋というテキスト(説明文)も書かれています。
適切なテキストを配置することで、「薄いコンテンツ」と判定されることは避けられるでしょう。
これも「固有で価値を持つページである」と言えます。
是非2つの例を参考にして、テキストを一から書き直してみてください。
個別ページのテキストを丸々コピペするだけでは重複コンテンツになりますので、絶対ダメですよ!
もし、適切なテキスト作成での内容の充実が難しい(大変である)のであれば、クラウドソーシングで記事を集めるのもよいでしょう。
ちなみに外注に依頼を行う際に記事の精度を高めるには、下記の記事が参考になりますので是非ご一読ください。
コンテンツの質を少しでも上げるためのライターさん外注マニュアル | サイトエンジンブログ @siteengine
・番外編:noindexの設定
例のようなカテゴリ別ページによくある悩みとして、内容の充実、及びテキスト追加が難しいということや、便宜的にテキスト追加は望ましくないページという場合があります。
その場合は「noindex」を設定するのも一つの方法です。
(noindexとは、検索エンジンのロボット(クローラー)を制御する方法の一つで、検索エンジンに対して、該当ページを検索エンジンのインデックスへ登録しなくてよい、即ち、検索対象から外すという効果があります。)
他のどこにもない、オリジナルなコンテンツは強い!
オリジナルを生み出そう
コンテンツ作成にこういった手法を取っていないのであれば、今回のアップデートでは全く影響がないでしょうし、特に対策も必要ありませんので安心してください。
特に私はコンテンツを生み出すにあたり、「自分の言葉」でしっかり語る、オリジナルコンテンツを作ることがよいと考えます。
ユーザーにとって価値のないページをペナルティの対象にするということは、今後は更に「独自性」が求められる、検索の評価とする傾向を強めていくことが考えます。
単体で価値があるページから被リンクが貼られるからこそ、その被リンクは価値があると評価をされます。
以前よりも被リンクの価値は大幅に下落したとはいえ、コンテンツがしっかりしたサイト、ページから被リンクが貼られることは検索順位を上げる要因となるだけでなく、価値のあるページからのユーザー流入が見込めるということにも繋がります。
ユーザーのためになるノウハウやサービスを提供する。
これこそが最大のSEO対策であり、今後は更にコンテンツSEOが重要視されることを示していると言えるのです。
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