電通グループにより提唱された、ネット社会における消費者心理行動のプロセスモデルの一つである。オンラインショップや比較サイトが増加し、商品を認知してから購入へ至るまでの消費者の心理プロセスが変化したことに伴い、古くから広く用いられているAIDMA(アイドマ)の法則に変わり、ネット社会に特化したマーケティングのプロセスモデルとして注目されている。
AISASでは、商品を認知し購入へ至るまでのプロセスを1.Attention(注意)→2.Interest(関心)→3.Search(検索)→4. Action(行動)→5.Share(共有)とし、5つのプロセスの中でも特に「3.検索」と「5.情報の共有」を購入を決定づける要因として重要視している。商品の検索は、消費者自らが行う購買への最初のアクションであるため、検索エンジンの上位に表示されるようにSEO対策を行うことがマーケティングにおいて重要となっている。また、購入の際、比較サイトやサイト内のレビューが大きく影響を与えていることも考慮する必要がある。
AIDMAでは、「2.関心」から「4. 行動」へ至るまで、「欲求」と「記憶」という2つのプロセスを有していたが、AISASでは、「検索」した後すぐ購入への行動を起こしている。一見、購入までの時間が短縮されたように見えるが、実際には、時間がかかることや購入へ至らないケースも多い。