WEBコンサルタント『サーチサポーター』の代表、敷田憲司です。
先日、ネット上で以下の話題が盛り上がっていました。
電通の圧力で記事が削除されたとのデマ拡散 「それ提供記事が一定期間で削除されただけだから」
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1502/15/news009.html
結論から言うとデマであり、掲載記事の削除も配信期間が決まっているために削除されたという理由なのですが「提供社の都合により、削除されました」という文言が憶測を呼んでしまい、デマという形になった出来事でした。
このようにYahoo!ニュース、livedoorニュース等のポータルサイト、パートナーシップを持ったサイトに記事コンテンツを配信・掲載してもらう仕組みを「コンテンツシンジケーション」といいます。
今回はあまり聞きなれない「コンテンツシンジケーション」について、解説します。
コンテンツシンジケーションって何だろう?
以前は外部のRSSフィードをコンテンツの一部として取り込んで公開することをコンテンツシンジケーションと呼んでいましたが、現在はもっと広義に、外部のサイトに記事コンテンツを転載してもらうことも含めてコンテンツシンジケーションと呼んでいます。
メリットは、外部のサイトで記事コンテンツを利用してもらうことによって、自分のサイトにアクセスしていない人にも情報をリーチさせることができるようになり、そこからトラフィック(自分のサイトへのユーザーの流入)を生み出すきっかけにもなります。
デメリットは、外部のサイトに記事コンテンツを完全に転載することで「そこで完結してしまう」(トラフィックが生まれない)ということにもなりえることです。
また、ポータルサイトのように全文転載となると、検索エンジンからの流入が減少するというリスクもあります。
(オリジナルであるにも関わらず、自分のサイトよりも転載先のポータルサイトのほうが「権威が高い」ため、ポータルサイトのほうが検索上位に表示されることも起こりえるからです。)
そこで、一定の掲載期間を決めることで転載を許可するようになったのが今のコンテンツシンジケーションの流れとも言えます。
(もちろん掲載期間や、転載許可、未許可のコンテンツは当事者同士で決めることですので一概に断定は出来ません。)
提携先と合意した上で転載しましょう。
「提供先と合意しているか」が重要
コンテンツシンジケーションの前提として、「提供先と合意しているか」が重要です。
無断で全文転載する、いわゆる「パクリ」はこれに該当しません。
(最近話題のキュレーションサイト、バイラルメディアは正に無断で全文転載していることが多く、よく問題になっていますね。)
例えばこのコラムでも、他のサイトから無断で全文転載を行えば、もちろん大問題となります。
コンテンツシンジケーションは情報のシェアを促進するという意味も持ってはいますが、無断で全文転載するのはルール違反と言えます。
掲載記事が削除された!では、元を辿ってみよう。
このように、ポータルサイトの記事をブックマークし、暫くした後に閲覧に行くとコンテンツシンジケーションによって消されてしまっていた・・・なんてことが起こります。
そんなときは元となったサイトに行ってみる(もっと言えば、元となったサイトの記事をブックマークする)ことをお勧めします。
元記事となる記事も著作権の関係などで一定期間で消える場合もありますが、変な憶測、デマに惑わされることは少なくなりますよ。